はじめに
「帰ってきた瞬間、ほっとできる家にしたいんです」
そんな一言から、今回の家づくりは動き出しました。
単身赴任が多いご主人と、愛猫と暮らす奥さま。おふたりの暮らしを支えるのは、キッチンから一望できる大窓リビング、そして窓の先まで計算した庭の景色でした。
営業と設計、それぞれの立場から対話を重ね、要望と予算を何度も行き来しながら、
ご夫婦が暮らしながら家を完成させていけるよう「余白」を仕込みながら、経年変化を楽しめる住まいへと磨き上げました。
細部までこだわる竹内建設の家づくりの裏側に迫ります。
担当工務店

竹内建設
道央家族によって暮らし方はさまざま。家とは家族が笑顔で暮らせる場所。思い出を重ね共に年を重ねていく場所。私たちがお届けするのは、家族の『暮らす』を共に考える家です。

庄内さん
設計士「余白を残す設計こそ、本当に自由度の高い家づくり」と語る庄内さん。
梁一本、庭木一本にも妥協せず、窓から見える景色までデザインしています。

肴倉さん
営業「広さより暮らしやすさを優先したい」と語る肴倉さん。
ご夫婦それぞれの想いを丁寧にヒアリングし、予算と要望のバランスを調整します。

田中さん
インテリアコーディネーター「壁紙より照明で個性を出した方が、将来の模様替えも楽しめる」と語る田中さん。照明プランや壁色を何パターンも用意し、お施主様と時間をかけて打ち合わせを重ねます。
今回の物件情報
キッチンから全部見渡せる広いリビングを 実現した家
2人家族(夫婦 / 猫)
が
30坪
で建てた
4LDK
の
2階建ての家
単身赴任の多いご主人と、愛猫と暮らす奥様のための住まい。「帰ってきた瞬間にほっとできる家」をコンセプトに、キッチンから空間全体を見渡せる大きな窓のリビングを設計しました。梁の意匠や間接照明、水回りのタイルまで細部にこだわり抜き、愛猫が安心して過ごせるキャットウォークも設置。庭には将来育てていけるライラックを植え、住まい手自身が仕上げていく"余白"を残した、経年変化を楽しめる住まいです。
この物件を作る上で
重要視したポイント
1
庭づくり
2
目には見えない 細部へのこだわり
3
照明設計
4
水回りのタイル選定
5
趣味も生活も考えた導線
地元の工務店としての信頼感が、 出会いのきっかけ
建て替えを検討していたご夫婦が、地元で長く親しまれる竹内建設のモデルハウスを訪れたことが物語のスタート。木の質感を活かす家づくりが理想にマッチし、“まずは話を聞いてみたい”という信頼感からプロジェクトが動き出しました。

編集長
お施主様とは、どんな出会いから始まったのでしょうか?

肴倉
モデルハウスにご来場いただいたのが最初です。HP でもいくつかのモデルハウスをチェックしていて地元工務店として昔から認知いただいていたそうです。

編集長
初対面の印象はどうでしたか?

肴倉
ご夫婦とも家づくりへの熱量が高く、既にたくさんのイメージ画像をお持ちでしたね。ワクワクしたのを覚えています。

庄内
私はこの時点ではまだ登場していませんが、営業チームから「他社と比較検討中で設計力が鍵」という話を聞き、設計担当に指名されました。
理想の暮らしを描く。 ヒアリングと要望整理。
ご夫婦それぞれの仕事・趣味・ペットとの暮らしを丁寧にヒアリング。帰宅後すぐにくつろげる動線、大きな土間収納、猫に優しい設計。熱量の高い要望を図面化し、理想の暮らし像を共有しました。

編集長
ヒアリングで挙がった、ご夫婦それぞれのご要望は?

肴倉
ご主人は単身赴任が多いので “帰宅してほっとできる家”と仰っていました。 また、猫を飼っておりましたので、奥様は猫と安心して暮らせる家を希望されていました。庭には、ライラックを植えたいなど具体的なご要望もありました。
家づくりの要望リスト
- 帰ってきた時にほっとできる家
- 猫と一緒に安心して暮らせる家
- 家事動線を意識した家
- 柄のついた壁紙を使いたい
- リビングを広くしたい
- ライラックを植えたい
- キャンプ道具の収納やテントを干すスペースが欲しい
- お風呂を2階に設置したい

田中
間接照明など今じゃないと仕込めないものは後悔しないようしっかり提案しました。照明プランや壁色を何パターンも用意し、お施主様と時間をかけて打ち合わせしましたね。

庄内
私からはとにかく壁の色はシンプルにしてと伝えていました。

田中
お施主様はSNSで調べたアイデアをたくさんお持ちでした。最初は「アクセントクロスを入れたい」「柄物の壁紙を貼りたい」とおっしゃっておりました。

編集長
最終的にはどうまとめたのですか?

田中
壁紙は後で張り替えにくいので、照明で個性を出す方向に切り替えました。柄や色はクッションやカーテンで足す方が、将来の模様替えも楽しめますから。


編集長
すごい!照明ひとつでイメージが変わるんですね!

庄内
照明ひとつで部屋の表情はガラッと変わりますから。 リビングも夜の雰囲気がとにかく最高なんです。

田中
本当に大満足! リビングの間接照明だけでも空気が変わりますし、窓際のダウンライトだけ点けてもかっこいいんですよ。


編集長
初回プランはどう組み立てましたか?


庄内
まずご予算を伺い、優先度の高い要望を整理して 2パターンを作成。細かい要望を1つひとつ盛り込むのではなく、お施主様がどのような暮らしをしたいかを重要視して図面を作成しました。

肴倉
その後、優先順位をつけながら 1坪単位で面積とコストを調整していく流れです。

肴倉
初期案では坪数が増え予算内に収まっていませんでした。 「広さより暮らしやすさ」を優先し、1坪単位での調整を繰り返しました。
図面ブラッシュアップの舞台裏。 予算調整とディテールのこだわり。
初期プランを、ご予算・坪数・構造・インテリア・外構すべての視点から最適化。
プラン完成までに出てきた課題についても掘り下げていきます。
梁一本の違和感を見逃さない

編集長
理想を詰め込むと課題も出てきますよね。どこが一番の壁でしたか?

庄内
お施主様のご要望とのバランス調整も難しかったです。 お施主様からは「梁をもう一本増やしたい」とご希望がありましたが、私の感覚では多くすると空間のバランスが崩れる気がして……最終的に「やはり減らしませんか」とご提案しました。


編集長
小さな違和感でも、率直に共有して一緒に判断するわけですね。

庄内
ええ。構造用の梁は2本で足りますが、それ以外の飾り梁はなくても成り立ちます。構造用の梁は施工上金物が入っているのですが、他の梁は入っていない。そのままだと変なので、飾りの梁もわざと溝を切って見た目を揃えたりしています。


編集長
要望を受け止めつつ、空間として“美しさ”も守る、そのせめぎ合いが課題であり、こだわりだったわけですね。
ガラリの位置と素材をそろえる

編集長
他に仕上げディテールで特にこだわったところは?

庄内
ガラリ(床の通気口)ですね。カーテンを閉めたとき外側に飛び出して見えない位置に合わせ、機能よりもまず「どう見えるか」を重視しました。 床材になじむ木質ガラリを探して取り寄せ、タイル床の箇所はあえて鉄製ガラリを特注。サイズも現場で指定して塗装はグレー、一体感を出しています。

田中
標準仕様にないパーツなので、業者さんに細かい寸法と色味を何度も確認しましたね。



編集長
水回りタイルも相当こだわったとか。

田中
ええ、ものすごい量のサンプルを取り寄せました。カウンターのグレーと壁紙のトーンを合わせながら「少し濃いタイルで締めよう」など、実物を並べてお施主様と何度も擦り合わせています。

お施主様の暮らしを想うからこその 細部までこだわる設計
細部まで徹底してこだわる庄内さんが、家づくりで何より大切にするのは “余白” を残すこと。
その “余白” に込められた想いとは。
「余白」を残す設計思想

庄内
家づくりは専門家に任される部分が多いのですが、お施主様には「一緒に作っている」と思ってもらえるように心がけています。だからこそ、打ち合わせは終始ポジティブで、最終的に思い描いたとおりの住まいが形になったときには、私たちと同じくらい達成感を味わっていただけたのではないでしょうか。

庄内
ただ、家を完成させるのはお施主様だと私は考えています。私たちが用意するのは“器”。家具をどう配置するか、どこに何を飾るか。そうした選択を重ねながら、住まいは少しずつお施主様色に染まっていきます。

庄内
その余白を残せる設計こそが、本当に自由度の高い家づくりだと思うんです。たとえば庭も、将来好きな花を植えられるよう空の鉢植えをそっと置いておく。そんな“あとで育てる楽しみ”を散りばめています。

編集長
そんな余白を残した状態で家をお渡しして、実際の暮らしに合わせてお施主様自身で完成させていく。そんな楽しみが残されていることも含めて、自分の家を工務店と「一緒に作っている」という体験になりそうですね。
庭づくりへの並々ならぬ情熱

編集長
庄内さんは庭づくりにも強いこだわりをお持ちですよね。

庄内
現場にも頻繁に足を運びます。「この木は位置が違う」「この板はもう少し削って」など、細部まで念入りにチェックしました。ウッドデッキはベンチにもテーブルにも変わる高さにしたいと考え、完成後に「やっぱり高過ぎる」と感じて5センチ低く調整してもらっています。

庄内
さらに、お施主様にも同行いただき、山へ木を選びに行きました。熊が出るような場所だったので大変でしたが(笑)
その経験も含めて“愛着”が深まったと思いますね。


編集長
苦労の分だけ、完成したときの達成感もひとしおだったのでは?

庄内
はい。現場とも打ち合わせをしながら連携し、仕上げ段階でもディテールを詰めました。多くの人が関わってこそ、綺麗な仕上がりになると実感しました。 手をかけた分だけ、住まいも庭も“生きた風景”になりますから。
窓からの景色までデザインする、 こだわりの庭づくり。
家と庭はワンセット。庄内さんが景色ごと設計する姿勢と、
こだわりの庭づくりへの想いとは。

編集長
庄内さんが庭に情熱を注ぐのはなぜですか?

庄内
どんなにかっこいい家でも、庭がなければダメなんです。窓から見える景色まで考えてあげたいです。たとえば「隣の家が見えない位置に木を植える」など、景色まで設計して初めて完成だと思っています。

編集長
友人の家は庭を後回しにして数年そのままです(笑)

庄内
最初に手を入れないと統一感が出ません。家とセットで庭まで計画してほしいと常に伝えています。


編集長
庭を大事にするようになったきっかけはあったのでしょうか?

庄内
若い頃から意識していましたが、鹿児島の工務店を見学したのが決定的でした。どの窓に座っても気持ちよく景色が切り取られていて、土地選びから庭を組み込む姿勢に衝撃を受けたんです。

編集長
他のスタッフにもそのこだわりを共有していますか?

庄内
ただ、うちの設計にはプランにせめて車と外構の計画や木は入れた方が良いと伝えているので、今は外構や木もきちんと書いてくれていますね。

庄内
予算的に難しいことも多いですが、やっぱり庭を作る前と作った後では全然違うとお施主様もわかってくれたんじゃないかと思います。

引き渡し後も続く笑顔と、 育ち続ける住まい。
猫のキャットウォークからライラックの成長まで。完成後も施主とつながり、暮らしの変化を楽しめる家づくりを会話で追います。
引き渡し後に続く交流

編集長
お施主様の猫ちゃん、可愛いですね。


庄内
本当に可愛いんです。キャットウォークに乗ってくれるか心配でしたけど。

田中
後日、LINEで「乗りました!」と写真が届きましたね!

庄内
でも別の隙間に入り込むようになって…急いでバーを付けて対策しました。

編集長
引き渡し後も連絡を取り合い、細かく対応されているんですね。

庄内
こういう出来事も含め、とても喜んでいただけました。お施主様の笑顔が一番です。
家は住んでからが本番

編集長
今後、お施主様にはどんな暮らしをしてほしいですか?

庄内
家族構成や暮らし方は変わっていきますが、その都度味わいが深まる家にしてほしいですね。ライラックも成長しますし、経年劣化ではなく経年変化を楽しんでほしいです。

編集長
建てて終わりではなく、建ててからが始まりなんですね。

庄内
私たちも長いお付き合いが始まると思っています。いつでも遊びに行ける距離感だよね。

田中
お食事に招待してくださるお施主様もいらっしゃいますよね。

庄内
ええ。完成して一年たっても訪問しているスタッフもいます。

編集長
竹内建設さんの魅力の1つでもある、お施主様との関係性はこうして繋がっていくのですね。素敵な対談ありがとうございました!







